2014年06月30日

金森真奈美先生の「心理臨床家の在り方」について・其の四 本編

昨夜の記事「金森真奈美先生の「心理臨床家の在り方」について・其の四」の続きです。
取り留めのない、少し長い話になると思いますが、よろしくお付き合い下さい。

金森先生は不定期ではあるものの、かなりの頻度でこのブログを更新されています。
これだけの内容の記事を、しかもきちんとした文章で書かれるのは、かなりの重労働だと思います。
というより、書けといわれて誰もが書ける文章ではありません。

『読解能力』と題した記事の冒頭に「心理士には、高い国語能力・読解能力が必要です。」とありますが、いつも寝ぼけたような文章で、ゆるい記事ばかり書いている私には、非常に耳の痛い言葉です。
クライエントの話を聴きながら、瞬時に理解し判断すると同時に、どう応えるのか、この先どのようにカウンセリングを進めるのかなど、複数の対応が要求されるわけですから、ぼんやりしていては心理士は務まらないのでしょう。
金森先生の文章にも、鋭さ、キレのよさが現れているようです。

『倫理』という記事には、心理士としての金森先生の倫理観が明確に書かれています。
「カウンセリングは「枠」というものがとても重要なものです。」とあり、
さらに「この「枠」を守れないことは、 心理士の身を滅ぼすことにもなっていくのです。」と続きます。

私もこれで失敗したことがあります。
詳しくは書きませんが、素人がカウンセリングまがいのまねごとを、親切心でやることは、本人と相手の双方にとって不幸な結果になることが殆んどです。
カウンセリングマインドを実践するには、あくまで相手に意識させないよう、自身の傾聴の訓練のつもりで行う程度に留めておく方が賢明です。

ところで、金森先生のブログを読んだ方から「厳しい」という声を聞くことがあります。
確かに厳しいかも知れませんし、あやふやな表現をせずきっぱりと断言されることが多いことも、厳しく感じる理由かも知れません。
実際に「心理臨床家の在り方」を読むほどに、いかに自分が甘い考えだったのかに気づかされ、仕事としてプロの心理士になること、しかも開業カウンセラーになることなど、よっぽどの覚悟と信念がなければ辞めておくべきだ。
という結論に到達することは、至極当然の成り行きだと思います。

やはりカウンセラー、心理士という職業は間違いなく特殊です。
特殊な能力が必要ですし、立場としても世間から完全に認められているとは言い難い特殊な職業です。

私はカウンセリングを少しでも多くの人に正しく理解し、認知してもらうために、竹の子会というボランティア団体の活動を続けています。
私自身は産業カウンセラーの有資格者であり、現在も細々と勉強を続けている身ですが、一度も本当の臨床を経験したことはありません。

そんな私が金森先生のブログを読んで思うのは「当たり前すぎるほどまともなことを書いておられる」ということです。
仕事というものは厳しく、甘えが許されないのは当然、という意味では私も全く同感なのです。

私はカウンセラーとしては素人同然ですが、社会人としてはそれなりの経験を積んでいます。
立派な学歴も、人に秀でた能力も特技もありませんでしたから、食うため、自立するために仕事を求め、そのうちに食うことだけが目的では、前向きに仕事に取り組むことは出来ないと知り、サラリーマンという立場で与えられた仕事に自分なりの意味を得るためにどうしたらよいのか、悩み苦しみながら自分と仕事の関係をつくってきました。

かつては気楽な商売といわれたサラリーマンでさえ、過労死、ブラック企業、サービス残業、ストレスによる心の病など、安泰と気楽な職業などとは言えない世の中なのですから、たった一人で独立開業すること、しかもろくに世間に認められていないカウンセラーなどという職業を選択することが、どれほどの困難な道であるかは、竹内成彦先生の「カウンセラーはいばらの道」という言葉に集約されています。

それほど厳しく困難を極める職業であることを、重々理解のうえで「それでも私はカウンセラーになるのだ、私にはこの道しかないのだ」という命がけの覚悟を持って決断してもらいたい。
そして一度その道を進むと決めたなら、もう甘えは許されないのですよ。
そんな金森先生の思いが、厳しい言葉となってあのブログに表現されてるのはないかと感じるのです。
それはおそらく金森先生自身の、仕事というものあるいはプロフェッショナルというものの捉え方に、大きく関わっているのでしょう。

人は皆それぞれの価値観、それぞれの物の見方捉え方を持っています。
人生は修行だ、人生は楽しむものだ、人生は空しいものだ・・・
どれが正解で、どれが不正解だという答えは無いのかも知れません。

「カウンセラーになりたいからなろうとすることの事の何が悪いのか!?」
もちろん何も悪くはありません。
あなたの人生はあなた自身のもの、誰にも束縛されることなく精一杯自分の生き方を貫いて頂きたいです。

私は真摯な気持ちでプロのカウンセラーを目指し、日々の努力と研鑽を怠らない方を心から応援しています。

今回の記事に関して、また金森先生のブログに関してのご意見等があれば、コメントおよび直接メールでお寄せ下さい。


にほんブログ村
posted by おやじカウンセラー at 19:12 | 愛知 ☀ | Comment(1) | カウンセリング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
他人様にあれこれお話しをして頂き、最良の選択をして頂くために、カウンセラーは自分に厳しく、常に学びを続けていかなくてはいけないと思います。それだけに学びの道も厳しく、日々遅々として進まず…という感覚でいます。
Posted by 権兵衛 at 2014年07月07日 16:01
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。