2014年01月22日

カウンセリングを学ぶ理由


先日の日曜日は「産業カウンセラー」の学科試験が行われました。
その後に実施される実技試験との両方に合格すると、無事に産業カウンセラーの有資格者となるわけです。

ただ産業カウンセラーに限らず、こうした心理カウンセラーの資格を取得した人が、実際にカウンセラーとして活動しているかというと、殆んどの方がペーパーカウンセラーに甘んじているのが実情だと思います。

カウンセリングを学び、資格を取りたいという人の中に「プロのカウンセラー」を目指している方が少なからずいらっしゃいます。
斯く言う私もその端くれですが、その場合簡単に分けると二つの選択肢があります。

一つは組織に雇用、あるいは契約されたカウンセラーになること。
学校、医療機関、企業などが主な雇用先となりますが、殆んどの場合こうした組織は臨床心理士の有資格者でなければ、雇用の対象にはなりません。
もちろん例外もありますが、基本的には非常に難しいと考えて間違いありません。

二つ目の選択肢は、個人開業のカウンセラーになるという道です。
ご存じの方も多いと思いますが、心理カウンセラーの資格に国家資格は存在しません。
ですから開業にあたっても、誰かの許可を得るとか、どこかに届け出るとかの必要がないので、勝手に開業してカウンセラーを名乗っても、どこからも文句を言われることはないのです。

実際に名乗るだけならタダなので、今日からでもプロのカウンセラーになれるのです。
まあ、とりあえず名刺を作り、肩書に「プロカウンセラー」そして適当なカウンセリングルームの名前を印刷すればOKです。

とは言うものの、現実には大きな問題があります。

組織に雇用されたカウンセラーは、多少なりとも収入が保障されます。
それで食べていけるか、家族を養えるか、カウンセリングだけしていればいいか、は別問題ですが、完全歩合制でもない限りは、とりあえず収入が入ります。

ところが個人開業の場合は、その部分の保証が全くありません。
プロカウンセラーを名乗っても、実際には殆んどカウンセリングでは収入を得られない、というケースはままあることです。

個人開業のカウンセラーとしてやって行くには、カウンセラーとしての実力があることはもちろんですが、それをビジネスとして成り立たせるだけのものを持っていないと、ダメだということなのです。
身も蓋もない言い方ですが、これが事実です。

何でこんなことを書いているかというと、カウンセラーの資格はあくまで自分自身が学んだことの、一つの結果というか目安程度に捉えて欲しいと思うからです。

もちろん「資格なんて取っても意味が無い」などというつもりはありません。
多くのカウンセリングスクールや団体は、資格や認定証を発行しています。
受講すればもらえるところもありますし、それなりに勉強して試験に合格しないと資格が得られないところもあります。

前述の「臨床心理士」は、大学院で専攻科目を学ばなければ受験資格さえ与えられない、取得が非常に難しいカウンセリングの資格として有名ですし、産業カウンセラーもそれに次いで(といっても受験のハードルや世間の認知度、評価はかなり落ちますが)一般に認められている資格だと思います。

現実には難関資格といえる「臨床心理士」でさえ、カウンセリングだけで食べて行くことは簡単なことではありません。
ましてや個人開業のカウンセラーとしてルームを開き、それで生活してゆくということは至難の業なのです。


カウンセリングマインドという言葉があります。
「カウンセリング的な考え方や手法を日常生活に活かしていくこと」=カウンセリングマインドと理解することが一般的です。

私がカウンセリングを学ぶことの目的の一つは、これにあります。

プロとしてクライエントの話を聴くことは、言うまでもなく普段からの研鑽を積んでいないと出来ることではありません。
しかし、日常の生活の中でカウンセリングマインドを持って人の話を聴くこと、人と接することも、同じように難しいことだと思っています。

竹の子会の活動に関わるようになって、これまでに多くの皆さんが講座や勉強会に参加され、そのお手伝いをしてきましたが、大部分の方は学んだことを普段の生活の場でしか生かすことはないでしょう。

しかし、それはそれでとても大切なことだし、そのためにカウンセリングを学ぶことは大きな意味があるものだと思っています。

プロのカウンセラーを目指すと言いながら、なかなか重い腰を上げられない私が、それでもカウンセリングの勉強を続け、学びの場を提供するための活動に関わっている理由もそこにあります。

プロカウンセラーを目指すために学ぶことも、生活の中で役立てることを目的に学ぶことも、どちらも学びに違いはありません。
肝心なのは、正しく学びそして継続することと、それを実践して他者や自分自身の援助になるよう活用することなのです。

竹の子会では、全くカウンセリングの知識がない人から、プロを目指す人、あるいはプロとして活動している人まで、真摯に学ぶ意欲がある人を幅広く応援しています。

2月23日(日)の「聴く技術を学ぶ・傾聴トレーニング・In豊田」は、そんな人たちにこそ受講してもらいたい勉強会です。


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posted by おやじカウンセラー at 22:30 | 愛知 ☀ | Comment(2) | カウンセリング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
オヤジ様、まだ新年のご挨拶が・・・
今年も其の辺で逢いましたらよろしくお願いしますね。占い師の道とも全くもって同じ現象ですね。そして、実際ふと生活の中で役立つ場面がありますが、占いが好きで学んでいったらたまたま役立った事があった・・・

何故か、好きで少々熱く進んでいたら役立った・・・
本当に生業にするのか、それとも・・・と自分の
方向を決断しないとこういった仕事は、進めないなと実感しますよ。
Posted by 心音 at 2014年01月23日 10:36
心音様、今年も何かとよろしくお願いします<(_ _)>
この歳になっても、好きなこと興味があることがあって、自分なりに勉強ができることはとてもありがたいと感じています。
そんな場で、頑張っている方たち(特に同年代の)と接するたびに、勇気と元気をもらえます。
なぜだか不思議と昭和34年〜36年生まれの方が多いんですよね(^.^)
今年は心音さんといつお会いできるか、今から楽しみです(^_^)/
Posted by おやじカウンセラー at 2014年01月24日 00:34
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