2013年11月24日

癌検診を受けて思ったこと


本日の記事は、癌や死についての内容です。
人によっては気分が落ち込むようなことがあるかも知れないので、ご注意ください。



昨日の夕方、携帯が鳴ったので出てみると、10日ほど前に前立腺がんの検査を受けた病院からでした。
結果が出たのでなるべく早く来院せよ、とのこと。
当初聞いていたよりずいぶん早いなと思いながら、近々行きますと返事をして電話を切りました。

結果を気にしながら土、日を過ごすのも嫌だったし、仕事もひと段落していたので定時であがって病院に行くことにしました。

実は10月の半ばにその病院で人間ドックを受けており、癌検診を含む一通りの検査を受けた結果、生活習慣病の指摘はあったものの、癌についてはとりあえず心配ないとのことだったのですが、前立腺癌の腫瘍マーカー検査はドックの項目に入っておらず未検査だったのです。

ドックの結果が出てからそのことに気づき、たまたま豊田市から各種癌検診の補助券が来ていたこともあって、後日改めて前立腺癌の血液検査を受けたのです。

癌になることが平気な人はいないと思いますが、私は特に癌への恐怖が強いように思います。
単純に命にかかわる大きな病気だからという理由だけではなく、実母が40代前半の若さで卵巣ガンにより命を落としていることが、強く影響しているのです。

母親を亡くしたという悲しみはもちろんですが、闘病の一部始終を間近に見ていた私は、当時の母の辛さや苦しみがありありと思いだされ、また自分自身が不安な日々を送っていたこと、きっと良くなるという期待を裏切られ、僅か闘病4か月足らずで母の死を迎えたことなどが、その後もずっと脳裏から離れないのです。

母の癌は発見された時には既に転移があり、開腹手術もそのまま閉じてしまったような状態でした。
しかし当時中学生だった私と高校生の姉がそのことを父から知らされたのは、母が亡くなる直前のことでした。

母の闘病と死をきっかけに家族の生活は一変し、形としては時間の経過とともに落ち着きを見せていたものの、私自身の心が元に戻ることはありませんでした。

私の癌に対する恐れは、単に死に繋がるような病気だからというだけでなく、癌が平穏な家族の幸せを一瞬にして破壊してしまったことへの恐怖なのです。

もちろん全ての人が私と同じように感じるわけではないでしょう。
現代では癌は多くの人がかかる病気で、そのために命を落とす人も少なくないです。

当時の私が多感な時期であったことや、もともとの私の性格、そして家庭の状況などの要因が重なった結果、あまりにも大きな心の傷になってしまったのだと思います。

昨日の検診の結果は、幸いにも全く異常がないというものでした。
安心した私は、医者と少し生活習慣病のお話をして病院をあとにしました。

嫁に電話で大丈夫だったことを知らせたあと、喫茶店に寄って静かにコーヒーを飲みました。

先月の人間ドックも、今回の癌検診も、病院嫌いの自分にとっては勇気がいることでしたが、受けて良かったと思います。
結果のことだけでなく(検査が100%だとは思っていないので)、やみくもに癌を恐れる生活から少しは前進したような気がしたからです。

癌であろうとなかろうと、加齢とともに大きな病気にかかるリスクが高くなるのはしかたがないことです。
さらに言えばその先に待っているのが死であることは、全ての人に与えられた宿命なのです。

死を恐れないことが重要なのではなく、どんな時でも最後まで生き続ける覚悟が大切なのだ。

これはどこかで聞いた言葉です。

穏やかで安心して暮らせた家族を失った(と思いこんでいた)私は、ずいぶん時が経ってから結婚し、子供が生まれ新しい家族を得ることが出来ました。

私も嫁も子供たちも、人に自慢できるようなものも無く、いろんな欠点を抱え、贅沢な暮しが出来るわけでも立派な肩書があるわけでもなく、人に羨ましがられるようなものは何一つ持ち合わせていません。

でも私は、そんな嫁や子供たちのおかげで、母を亡くす前のような普通の家族の暮らしを取り戻すことが出来たと感じています。

そんな暮しが永遠のものではないことを、一瞬にして失ってしまうかも知れないことを知っている私は、いつも感謝の気持ちで、休日に家族のご飯を作っているのです。

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花の命は短くて苦しきことのみ多かりき

たとえ小さな花でも、短い命でも、いま咲いてることに気づくことが、幸せを感じるということなのでしょうね。



おやじカウンセラーの推薦図書

家族八景 (新潮文庫) [文庫] / 筒井 康隆 (著); 新潮社 (刊)

家族八景  筒井康隆

いつごろ読んだのか忘れてしまったが、確かに読んだ。
そしてとても面白かった印象があります。
筒井康隆といえばSF小説の大家なので、当然SFの要素が強い作品ですが(主人公は人の心が読めちゃう超能力者なのです)、面白おかしい作品というより、けっこう考えさせられる小説です。
その後何度かドラマ化もされているようですが、観たことはありません。
同著者の「時をかける少女」もそうですが、いくら映画やドラマでヒットしても、原作を読んだ時の自分のイメージとはどうしても違和感があるんですよね。
やはり本を読み、感じるということは、読み手の感性によってとらえ方がそれぞれなんでしょうね。
自分の中での主人公「火田七瀬」は、若い頃の「麻丘めぐみ」って感じです(^.^)
まあ、読んだことがない人にはお薦めします。
ちなみに「家族八景」「七瀬ふたたび」「エディプスの恋人」とつながる3部作になっています。



今月はなぜだかブログを書く筆が衰えません(-_-)不思議・・・
読んでくれる皆さんのおかげでランキングも6〜8位あたりをキープしています。
ありがとね(^_^)/


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posted by おやじカウンセラー at 00:46 | 愛知 ☀ | Comment(0) | 日々の徒然日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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